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骨粗鬆症Osteoporosis

骨粗鬆症

骨粗鬆症とは

診断~治療の流れ

STEP① 骨粗鬆症であるか診断します。(骨密度計測)

骨粗鬆症の診断には、骨密度を用います。当院では、手の骨をX線で撮影して写真から骨密度を測定するDXEA法を用いて診断致します。
※骨密度(こつみつど、BMD(Bone Mineral Density)とは、単位体積あたりの骨量のこと。65歳以上の高齢者に発症率が高いため、骨密度検査する事を御勧めします。
※若年成人比較%(YAM=Young Adult Mean):若年齢の平均BMD値(基準値)を100%として、被験者と比べて%をだしたもの。骨粗鬆症診断基準に用いられます。

骨塩測定にて、YAM値が80%以下で、脆弱性骨折の既往があり、骨折の危険性が危惧される場合か、YAM値が、70%以下の脆弱性骨折を起こす可能性が高い患者様を骨粗鬆症と診断し加療いたします。

STEP② 原因精査

骨粗鬆症の発症は、老化や閉経以外にも食事・運動習慣などが大きく関与しています。

そういう意味で骨粗鬆症は骨の生活習慣病とも言え、そのため食事・運動療法も骨粗鬆症の予防と改善には欠かせません。

ただ診断と検査の結果、骨密度が20~44歳の平均骨量の若年平均値と比べ70%未満の場合は、骨粗鬆症の治療の中心は薬物療法となります。

骨代謝マーカーによるモニタリング

STEP③ 指導

食事

骨密度を低下させない食事療法

カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨密度を増加させる栄養素を摂り、骨を丈夫にするのが骨粗鬆症の食事療法です。カルシウムとビタミンDを同時に摂ることで、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。
また、タンパク質の摂取量が少ないと骨密度の低下を助長します。食事量が少なくなりがちな高齢者の方は注意しましょう。栄養やカロリーのバランスがよい食事を規則的に摂るのが、食事療法の基本となります。

※カルシウムを多く含む食品: 牛乳、乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など
※骨粗しょう症や骨折予防のためカルシウムの摂取推奨量は、1日700~800㎎。
運動

骨密度を低下させない運動療法

運動不足は骨密度を低下させる要因です。骨にカルシウムを蓄えるためには、「体重をかける」ことが大事。踏み固めた丈夫な骨は、破骨細胞の攻撃でも溶けにくくなり、骨密度の減少を抑えます。日常生活のなかで階段の上り下りや散歩などを取り入れ、運動量を増やすだけでも効果があります。

骨密度の低下防止にとくに有効な運動は、ウォーキング、ジョギング、エアロビクス、ヨガ、ゲートボールなどです。無理はせず、痛みが出る様な時は、控えめにしてください。

STEP④ 治療

骨は運動をして体重負荷をかけることで刺激され、増加して丈夫になります。さらに筋肉を鍛えることで体をしっかりと支えられるようになり、バランス感覚も向上して転倒防止にもつながります。

骨吸収抑制剤

ビスホスホネート製剤破骨細胞に取り込まれ、その働きを抑え、骨が溶けにくくなり、骨量が増える薬剤。副作用として顎骨壊死があり、歯科治療時は一時使用を中止する。
1回/1週間 1回/1ヵ月の内服、点滴、注射などがあります。
カルシトニン薬骨吸収抑制薬 注射薬 鎮痛作用を有する。
SERM製剤
女性ホルモン
薬選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)
エストロゲンは破骨細胞活性を抑制する。副作用として深部静脈血栓に注意。

骨形成剤

テリパラチド
副甲状腺ホルモン
骨芽細胞に働きかけることで、骨形成を促します。
ビスホスホネート、SERMなどの治療でも骨折を生じた例、高齢で複数の椎体骨折や大腿骨近位部骨折を生じた例、骨密度低下が著しい麗などで使用が勧められる。
骨転移のある症例や、放射線治療を受けた例などには禁忌。

骨質改善薬

カルシウム薬単独投与に比べ、活性型ビタミンD3薬と併用した方が骨椎骨密度上昇が大きい。
過剰摂取は、心血管障害を助長する。
活性型ビタミンD3/K小腸ではカルシウム,リンの吸収を促し,副甲状腺に作用して副甲状腺ホルモンの合成・分泌を抑制する。
イプリフラボン骨が弱るのを防ぐ。骨のカルシウム分が血液に溶け出すのを抑えたり、骨を丈夫にするカルシトニンというホルモンの分泌を促進する作用がある。骨粗鬆症の治療に用いられる。