2023/09/15
内科医が教える悪玉コレステロールを下げる方法|生活習慣の改善が基本
- 悪玉コレステロールとは?
- 悪玉コレステロールを下げるには?
- 食事療法
- 運動療法
- 治療薬
- まとめ
悪玉コレステロールとは?
コレステロールにはLDLコレステロールとHDLコレステロールの2種類があります。
LDLコレステロールは動脈硬化の原因となるため、悪玉コレステロールと言われています。
LDLコレステロールが過剰になると、血管の壁(動脈壁)に蓄積し、壁が厚くなり、放置しておくと心筋梗塞や脳梗塞のリスクとなります。
悪玉コレステロールを下げるには?
悪玉コレステロールを下げるためには、生活習慣の改善が基本となります。具体的には、食事療法と運動療法、そして治療薬の3つが選択肢として挙げられます。
食事療法
コレステロールや飽和脂肪酸を多く含む肉の脂身/内臓/皮、乳製品、卵黄および、トランス脂肪酸を含む菓子類、加工食品の摂取を控えましょう。具体的には、スーパーでお肉を選ぶ時にはロース肉やばら肉よりも、赤身の多いヒレ肉やもも肉など脂身が少ないお肉を選ぶようにしましょう。
置お菓子やジャンクフードはなるべく控え、タンパク質の多い大豆や、食物繊維を多く含んだ野菜類やキノコ類などの食品を摂取することで、血中LDLコレステロール値を下げたり、腸からの吸収をマイルドにしてくれる作用があります。
運動療法
運動療法によって体力の維持や増加が期待でき、動脈硬化や糖尿病も予防することができます。
その他にもストレスの解消や肥満、骨粗鬆症、認知症、癌などの病気も予防できると言われており、メリットが多い治療法です。
中強度以上の有酸素運動を中心に定期的に(毎日合計30分以上を目標に)行うことが推奨されています。
具体的な運動の方法は厚生労働省のホームページに詳しくありますので、参照してみてください。
治療薬
生活習慣の改善を十分に行ったにもかかわらず、LDLコレステロールが下がりきらない場合には、治療薬を検討します。
危険因子を多く持つ方(糖尿病、喫煙、慢性腎臓病、肥満など)や遺伝性の要因による”家族性高コレステロール血症”と診断された方は、なるべく早期に治療薬を始めることもあります。
まとめ
LDLコレステロール高値は放置すると動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞などの怖い病気の原因となります。
しかし、健康診断でLDLコレステロールが正常値を越えたらすぐに治療薬が必要というわけではありません。
まずは十分に生活習慣の改善を行い、その後で患者様の年齢、性別、体重、喫煙、飲酒などの状況をふまえ治療薬を選定し開始します。
もちろん薬ですから副作用のリスクもありますので、医師と一緒に疾患への理解や副作用についても確認し、正しく治療しましょう。
お身体のことでお困りの際はゆたかクリニックを受診ください。
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